彼氏の熱意と、セラピーロードのあまりの気持ち良さから、
「(片道4.7キロ歩くのは嫌だが)もうちょっと歩いてみてもいいね」と歩き出し、
セラピーロードの入り口から2キロ地点。
自然の気持ち良さで歩いてこれた私も、さすがに足の裏が痛くなってきた。
汗は滝のように流れる。
「もう、足痛いよ、もどろうよ〜〜〜。」
弱音を吐き、訴えるも、
「大引割(おおひきわり・彼の目的の名所)まで2.7キロ」の看板を見た彼氏は
「ほら、もうすぐだよ

」などと、私を励ます。
いやいやいや!今来た道のりより、残りが長いって!
私が「もう帰ろ、もう帰ろ」と言っても、
「せっかくだから」と私はなだめすかされ、歩かされる。
んんん、彼は「せっかくだから」と遠い旅行先で、はじけるタイプではあるまいか。いいけど。
目的地が近づくにつれ、どんどんアップダウンは激しくなり、
もうここまで来たら、最後まで行ってやる!と精神力で歩く。
すれ違う人々は、リュックなどを背負い、専用の杖を持った思い切り登山ルックになっており、
「ちょっとそこまで」という、普段着にファッションバッグ、日傘という、軽装の私たちのような人には出会わない。
かろうじて、彼が拾った木の枝を杖代わりについてるあたりが、登山風味なくらい。
そう、軽装…。
水筒やペットボトルなど、所持していない。
いいかげん、のど、渇いた…。
なんとかかんとか、スタートから一時間半、4.7キロメートル地点に到着!
名所・大引割、長さ80メートル、幅3〜8メートル、深さ30メートルのものすごい、地面の亀裂を見ました。
ふか〜〜い亀裂に、恐ろしくて覗き込めないながらも、地球って感じがするなあと感心。
さて、5分ほど休憩し、今来た道を引き返します。
一時間半で着いたってことは、また、一時間半歩くわけで…。
(北の国から じゅん風)
のど渇いてたまらない私は「早く、水が飲みたい」という気持ちで、速いペースで歩き、
ガーッと急な山道を登っていきました。
心臓はタフタフするし、相変わらず汗はでるし、のど渇いたし…。
「もう私、熱射病になって、やばいかも…、死ぬかもしれん。
顔も熱いし、なんか、心なしかボーっとしてきたかも」
と大騒ぎをし、彼氏とベンチに座り、休憩を取る。
彼氏が私のバックと日傘を持ってくれて、また歩き出す。
今度はそれから長く平坦な道が続き、さっきみたいに具合が悪くない。
あれ?
熱射病かと思ったけど、
心臓がタフタフしていたのは、アップダウンの激しい道をぶっ飛ばしてきたからで、
どうも違うらしい…エヘヘ。
病は気から。
でも、しんどいことにかわりはない。
彼氏は汗をかきすぎて、黒いTシャツが所々、白くなっている…。
「水、水、水〜〜〜ぅ」
ベンチなどで他の登山者が、喉を鳴らしてお茶を飲む音を聞き、
飲んだ気持ちになり進む。
楽しく歩き始めた気持ちはどこへやら、彼が拾った木の枝の杖なしでは歩きたくない。
彼氏と私はときたま「具合は悪くないか」と体調の確認をする程度で、
二人とも黙々と歩く。
「分け入っても、分け入っても青い山」
気分は山頭火か修行僧。
やっと、出口。待ちに待った出口に到着。
歩き出してから3時間、総合計9.4キロ!
飲まず食わず。
出口付近にあるホテルのロビーの自販機で
500ミリリットルのア○エリアスを買い、
一気飲み!
ゴクゴク…なんて音じゃなく、
ギョッ、ギョッ、ギョッ!って音だったと思う。
彼も私も1本では足りなくて、2本目を購入し、またすぐに飲み干す。
隣りにいたカップルは、500ミリのアクエリアスを二人で分け合って飲んでいた上に余っていた。
彼らの目には「よっぽど、のど渇いてんだなあ」と映ったに違いない。
でも、そんなのかんけーない!
飲めて幸せ!
同じ一日のはずなのに、セラピーロードの気持ちよさが遠い昔に感じた…。
癒しの森で癒されたんだろうか…。
ホテルの入り口にこんな綺麗な蛾がとまってました。